2019年5月30日木曜日

APT アプト窯 黄釉 葡萄のレリーフ バルボティーヌ皿

葡萄の蔓に実った葡萄が可愛い、アプト窯のバルボティーヌプレートのご紹介です。

アプト窯らしい黄釉が素敵なお品です。





1870-20世紀初期のドラクロワ窯のもので、アプトの窯の中でも最期の方のお品になります。

そのあとアプトの窯は閉鎖されてしまいます。

アプトの伝統を残そうと若い職人さんたちが頑張って、アプト陶器をづくりを再開したのは20世紀後半の事です。









アプトの中でもきれいに仕上がっているプレートだと思います。

大変保存状態の良いお品です。






アプト黄釉と緑釉の自然な色合いが素敵です。
















釉薬の乗っていない部分や







葡萄の実に釉薬の剥がれのみられる部分など。




葉っぱの隅に小さな釉薬の削げ、小さな素地や釉薬のムラ。





蔦のレリーフが美しいですね♪

はみでたお色も素敵に見えます。





全体に細かな貫入と、下の方に素地ムラ。







表面はツヤツヤです。





キズはほとんど見られません。

釉薬のムラが少し見られます。





色飛びなど。






裏側には壁掛け用の穴が2か所。

























裏に釉薬のムラ。







製造過程でできる素地ムラや釉薬のムラなど。







裏の色ムラ。





表側に戻って、

角度により玉虫色に輝いて見える箇所があります。





とてもきれいに仕上がっているアプトのバルボティーヌ皿です。


アプトのガイド本に、



オレンジバージョンのお皿が載っています。

アプト窯の宣伝と、右の四角いスペースにはカレンダーが付いていたようです。
工業用製品として力を入れようとしていたのかな、ともわせる一面です。


19世紀終わり、電車などの交通機関の発達により、南仏でも北の器が簡単に手に入るようになります。
北の方から送られてくる洗練された綺麗な作りの陶器たちに人気が集まり、南仏陶器のような田舎っぽい当時の時代遅れな陶器は人気がなくなります。

それでも19世紀の終わりに残っていたアプトの窯たちでは、サルグミンヌやリュネビル、ジアンなどといった大きな工業用陶器の窯に追い着いていこうと、製造方法を真似してみたりしたようですが、アプトのような小さ窯には技術もなく、製造法も材料も分からないまま、20世紀の初めにはアプトにあったすべての窯は需要がなくなり閉鎖に追いやられます。


今回ご紹介しているバルボティーヌの黄釉のお皿はまさにそのアプト最期のお品となり、大変貴重なものです。





大切にしてくださる方へ。。。






☆☆☆


上記のお品ものは間もなくグルニエイデコのオンラインショップでお目にかかれます♪



グルニエイデコのオンラインショップ

オーナー☆イデコ(*^^*)

2019年5月28日火曜日

18世紀フランス 彩色された 白いお花のレリーフ皿 直径28.8㎝

実に4年ぶりにご紹介できる事になりました、お花の白いレリーフ皿に彩色が施された大変珍しい18世紀のプレートになります。

前回のものはこちらでした↓
https://antiquegalerieideco.blogspot.com/2015/04/1826.html



今回のものはこちら♪

白いお花のレリーフの上から、彩色が施されその上にガラスのような透明な釉薬が掛かったものになります。

彩色が擦れて薄れることなく長く楽しんでいただけるプレートです。





こうしてお色が付いていると、どんなレリーフなのかがはっきり分かりますね。







花形リムもまた素敵です💕






4面ご覧くださいませ。

詳細はまたそのあと記載します♪





ちょろちょろっと、面白いもの見えてますね。(笑)






お花のレリーフから外れたところにも葉っぱ柄の彩色が施されている箇所が、何か所か見られます。











フチの左上の方に小さな白い点が見えています。
これは塗料のようなものがくっついたのではないかと思いますが、剥がそうと思えばおそらく剥がせます。

壁に飾られていたとしたら、壁のペンキを塗りなおす際に着いてしまったものかな?と想像いたします。





素地にムラの見られるような箇所や製造工程でできてしまったキズなどを隠すように、葉っぱの柄で色が付けられております。

これ、とても興味深い技法で、不具合部分をそのままにせず、当時としては丁寧に仕上げられたのだなと思います。






可愛いですね。
















表面には釉薬を乾かす際にできた3点の窯キズ。






使われたことがあるのだろうか?

と、

思うくらいに表面が綺麗です。







透明釉薬の下に着いてしまった指紋の跡が見えます。

職人さんの指紋でしょうね。(笑)





はじめ洗ったら落ちるかと思って、ちょっと擦ってみたりしたのですが、落ちませんでした。
それで釉薬の下にあるのではないかと、思う訳です。








貫入。







サイドから。







別角度から。







裏です。






フチ裏の釉薬のムラ。






裏に見られる窯キズ。







裏の窯キズや貫入。





素地や釉薬のムラなどが裏に見られます。







裏にははっきり見える透明釉薬のムラがあります。

写真では分かりにくいのですが、特に気にするところでもないとは思いますが、記載しておきます。







分かりますでしょうかね、釉薬のトーンが均一ではないのが。






艶もよろしく、大変素敵なプレートです。

直径28.8㎝程の珍しい大きめのプレートです。






年代はポントシューのお花のレリーフの影響が見られる1760-1790年。

ロレーヌ地方の窯のようです。

おそらくリュネビル窯ではないでしょうか。






大変珍しい、美しいお品です💕







☆☆☆




以上のお品ものは6月上旬にグルニエイデコのオンラインショップでお目にかかれます。

グルニエイデコのオンラインショップ
http://ideco.ocnk.net/product-group/58


オーナー☆イデコ(*^^*)