2020年10月25日日曜日

19世紀 英国 ヴィクトリア女王 ダイヤモンド・ジュビリー記念プレート

 19世紀イギリスのヴィクトリア女王が在位60年を迎えた際の記念プレートのご紹介です。




白いプレートには、女王のプロフィールとボタニカルレリーフが施され美しいお品です。




こういう美しい記念プレートを見ると、フランスが君主制ではない事が残念な気持ちになります。
王室がある国ってやはり華々しさがあって、いいなぁと思います。





状態もよろしく。




リムのレリーフも美しく。



V= Victoria R=Regina
1837-1897年の在位記念
60周年記念の事をDiamond Jubileeと呼びます。
ヴィクトリア女王の在位60年記念で60年目をダイアモンド・ジュビリーとするようになったようですが、それ以前は75年の記念をダイアモンド・ジュビリーと呼んでいたそう。
さすがに75年は長すぎますものね、、、

このヴィクトリア女王のプロフィールは、下の記念写真が基になっているようです。


Wikiより。

冠やネックレス、イヤリングで飾られたヴィクトリア女王。
このお写真の頃は78歳くらいでしょう。

驚きですね❣
現在のエリザベス女王もそうですが、若くして女王になり、在位がとても長いんですね。

夫であったアルバート公子が亡くなってからは喪に服して黒い服ばかりを着ていたと聞きますから、この記念写真のために特別に着飾られたのでしょうね。





ティアラやヴェールの詳細まで細かに、もしかして写真より詳細が良く見えるかも知れません。



表面の様子。

釉薬のムラが少し。



全体の表面の様子。




レリーフの詳細です。

アザミ、薔薇、三つ葉、それぞれに意味のある植物なのでしょう。




薔薇。



アザミ。



三つ葉のクローバー。






裏にはスポードとコープランドの刻印。

1897年頃。




保存状態がよろしく、大変美しい状態です。



何枚存在するのか分かりませんが、限定品だったと思います。






ヴィクトリア女王の記念プレート。

長く大切にして、ずっと引き継いでくださる方へ。


☆☆☆


ヴィクトリア女王の記念プレートは間もなくグルニエイデコのオンラインショップで販売されます。


詳細はUP後のオンラインショップでお確かめください🙏

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グルニエイデコのオンラインショップ

オーナー☆イデコ



2020年10月22日木曜日

CREIL クレイユ 19世紀初期 グリザイユ 舟形ヴァスク

枯れた雰囲気がアンティークらしくて素敵な、クレイユのヴァスクのご紹介です。




大きめの容器は水受け用のヴァスクと呼ばれるものです。

これとおそらくピシェ(水差し)がセットで使われていたのでしょう。

まだ水道が普及する前の貴重なお品です。



田舎の風景と、ローマ建築やゴシック建築のようなモニュメントが混ざった柄です。








クレイユ初期のもので1807-1820年頃のものです。

当時はまだ工業用の陶器製食器の開発が進んでおらず、陶器の生産では先を行っていたイギリスの技術をもとに手探りで食器を生産していました。

このヴァスクは39.2x25.7cm、高さ10.5cmと大きめですが、大きさの割に軽い印象です。
素地にテールドピープというモントロー近辺で採掘されていた、タバコ用のパイプに使われていた白い素地を使用しています。

また釉薬の上からプリントが施されているため、強くこすると柄が擦れて薄くなってしまうという欠点がありました。

イギリスでは同年代ではそのような事は見られないのに、フランスの陶器生産技術の遅れは明らかだったと思います。



そのおかげで、このヴァスクの内側もかなり薄れています。

おそらく水差しをおいたりするたびに擦れたのでしょう。



底にも柄があったようですが。笑



内側の様子です。




フチには合計4ヶ所のチップ。

上の写真では3ヶ所。



こちらに4ヶ所目。



別の角は擦れて釉薬の削げ。





内側底は擦れてマットな状態になっています。




キズに小さなシミ、



フチのシミ。




4cmほどの貫通したヒビが1ヶ所。





ヒビを外側から見たところ。




柄の詳細。




柄の詳細。




柄の詳細。




柄の詳細。




柄の詳細。




柄の詳細。
ローマ遺跡。



この舟形が素敵です♪




脚裏にチップが見られます。

CREILの刻印が端っこに。




反対側の脚裏にアクシデントによって出来た脚に沿ったライン。

表には貫通していません。




経営者がストーン、コクレル&ルグロ時代のクレイユです。
当時の経営者のイニシャルS,C,Lが重なったモノグラムのロゴです。

ファイアンスの上にプリントが出来るだけでも革命だったことでしょう。

特許申請済みとの記載も見られます。

プリントの上に釉薬を掛けられるようになるのもほんの10年くらいのうちには叶います。

大変珍しく短い期間の技術が見られるクレイユのお品です。




舟形って美しいですね♪



サルグミンヌのピシェを入れてみました。

深さもあり、水も沢山入れられたようですね。

水道のない時代の産物です。


こういう歴史的オブジェこそ、割れても捨てないでほしいなぁと心ながらに思っております🙏


☆☆☆


以上のお品ものはまもなくグルニエイデコのオンラインショップで販売いたします♪


どうぞお楽しみに❣



クレイユエモントロー

オーナー☆イデコ



2020年10月20日火曜日

オクトゴナルマニア Fouque et Arnoux 19世紀 白いオクトゴナルプレート

政治的な理由でムスティエ・サント・マリーから離れなければならなかったムスティエの窯がトゥールーズ近郊にやってきて、1820年に開いたのがフーク・エ・アルヌー窯です。

ファイアンスフィーヌの陶器に使われる白い素地、カオリンがピレネー地方でも採掘されていたようで、18世紀のぽってり陶器ではなく、19世紀の洗練されたファイアンスフィーヌの製造が行われていました。



すっきりした白い陶器はクレイユやモントローのオクトゴナルに非常に近い雰囲気です。


フーク・エ・アルヌーと以前にもご紹介したValentine窯は関係があるようで、同じ窯なのかも知れません。




フチにチップと内側のエッジにカトラリーのキズ跡。



別の場所にチップとシミが少し。




角にスレが見られます。





表面にはカトラリーのキズやスレ。






新品がお好きな方には気になるところではないかと思いますが、アンティークに慣れていらっしゃる方には大したことのない、逆にこういうところが好きな方もいらっしゃるでしょう。





裏。


 裏にはAFの刻印。
これが逆さまになっている刻印もあります。



裏の窯キズ。


裏の窯キズ。

1箇所突かれたような跡が裏に見られます。




全体に細かな貫入が入っています。



角以外はフチも比較的綺麗。




モントローのオクトゴナルよりも断然数の少ない、マニア向けのオクトゴナルです。

こうした珍しいオクトゴナルは、コレクションされている方から手に入るときがありますが、本当に色々な窯が作っていたのだなぁと実感します。

今後もオクトゴナルマニアシリーズ、たまにご紹介できたらいいなと思っています♪




素敵な佇まいのお品です。



また、グルニエイデコの方でもいくつかの窯のそれぞれ時代の違うオクトゴナルたちについてもご紹介する予定です♪
少々お時間いただきます🙏

どうぞお楽しみに❣

☆☆☆


以上のお品ものはまもなくグルニエイデコのオンラインショップでご購入になれます。

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オーナー☆イデコ