18世紀 ポントシュー かな?と思ったら・・・ Exemple for NOT Pont aux Choux

 このページは、特に18世紀のパリに存在したポントシュー窯にご興味のある方がご覧頂いていると思います。


大変珍しいはずのポントシュー窯、他の窯のものも、イギリスのクリームウェアまでもポントシューと言って販売しているフランス人が多くいること、知っていただきたいと思いました。

というのもあまりにも誤解されていらっしゃる方をインスタなどで目にしてしまう事があり、見るたびに可哀想で心痛くなり、教えてあげたいが気が小さく余計なお世話かなと思いつつインスタ閉じてます。

ポントシューではないから価値がないのではなく、同じく美しく、時にはより美しく価値のあるものです。クリームウェア、ロレーヌ地方の窯、もっと知っていただきたいと思います。

ということで、こちらにポンとシュー窯のものではない、例、を載せて行きたいと思います。

更に言っておきますと、皆さまが思っているポントシュー、ほとんどがポントシュー窯のものではありません。

その都度追加していきたいと思いますので、???と思ったら覗いてみてください。

ご質問もお気軽にどうぞ。


美しい写真たくさんご紹介します。

すべてポントシューではないものです。

ヴィクトリア&アルバート博物館のサイトから。
ポントシュートして購入したものの、専門家の研究でレリーフ装飾がソー窯の絵付けに似ていることからソー窯ではないだろうかという事になっています。


このスーピエールはイギリスのスタッフォードシェアかヨークシャーの窯で特定はできていないようですが、ポントシューではありません。
フランスのオークションサイトではポントシュートして販売されていました。


こちらも金彩のないタイプがポントシュートして高値で落札されていたとフランスの雑誌で見たことがありますが、なんと、シャンティイ窯との専門家の意見が出ています。
驚きですね。
いずれにしても美しい💝


フランス東部のロレーヌ地方にあった窯です。
ポントシューじゃないから価値がないのではなく、ランベルヴィレー窯のものもとっても貴重です。
アメリカのサイトでは20万円ほどするカップ&ソーサーです。

こちらはまた面白い事に、イギリスではグレイビーソース用のポットとして紹介されています。
フランスではポ・ア・クレームと言ってアイスやムース、生クリームを使ったクリーム系のデザート用のポットの方が合っていると思います。
こちらもポントシューではなく、ロレーヌ地方もしくは同じくフランス東部の小さな窯のものかも知れないと書いてあるようです。


専門家の方の意見で、セットフォンテーヌ窯。




18世紀リュネビル窯


ロレーヌ地方の窯


リュネビル窯


リュネビル窯

リュネビル窯


こちらはボッホ・ルクセンブルグ
リュネビルと同じフォルムですが、絵付けの柄で判断しているようですね。


ここからイギリスのクリームウェアをご紹介します。

このお皿たち素敵ですよね。
でもポントシューじゃない。
20世紀初期のウェッジウッドです。
皆様にも手の届くお値段です。
がしかし、どうしたら18世紀のポントシューと言えるのか???
ウェッジウッドにも失礼ではないのでしょうか。。。


これもポントシューではありませんね。
分かる方には明らか。。。でも知らない方にとってはポントシューと言われればそのまま信じてしまうでしょう。


多くの素敵なイギリスのクリームウェアのお品は、John HOWARDさんのオンラインショップでご覧になれます🙏


↑フランスのネットオークションでポントシュート言って販売していた方がいました。



このポットも同じく。フランスのサイトから↑
ポントシューだと言っていました。
が、明らかにイギリスのクリームウェアです🙏


こちらにイギリスのクリームウェアであることが判ります。



こちらも美しい💝
イギリスのクリームエア。

https://www.incollect.com/listings/decorative-arts/tablewares/staffordshire-18th-century-staffordshire-saltglaze-stoneware-soup-tureen-cover-stand-403556
イギリススタッフォードシェアのスーピエール。
ポントシューではありません。

米粒レリーフでもストーンウェア(磁器)であれば、フランスのポントシューではありません。
ポントシューで硬いストーンウェアの素地はあり得ません。


以下も同じくイギリスのストーンウェアです。
この柄、フランス人がよくポントシュート言って扱っているお皿です。
スタフォードシェアのものと書いてありますよね。
イギリスのスタッフォードシェアのクリームウェア特有のレリーフリムです。
(ストーンウェアでもクリームウェアと呼ばれます)

こちらも、ポントシューと間違えられる例。
米粒レリーフだからといって、素地がストーンウェアであればポントシューの訳がありません。


見るからにイギリスのクリームウェアですが、これをポントシューと言って販売していたフランス人がいました。
知っていたのではないかという気がしますが、もしそうだとしたら本当に悪質です。。。

下の写真ご覧ください↓
クリスティーズのサイトから。
↑こちらが正しい情報。
イギリスのスタッフォードシェアのストーンウェアのお皿だと書いてあります。


これもポントシューだと書いてましたが、イギリスのクリームウェアです。

本当に気をつけてください。
写真だとストーンウェアなんだか、クリームウェアなんだか、フランスのファイアンスフィーヌなんだか見当がつかないとは思います。

ポントシューのお皿等を実際に手にしたことがない方は、ストーンウェアでもポントシューだと信じてしまう事でしょう。
信じて喜んでいらっしゃる方を見てしまう度、心が痛みます。




言わずと知れたイギリスの美しいクリームウェア。
どこがどうしたらポントシューになるのでしょうか。


ちょっと便乗し過ぎ感がありすぎの思い切りさ。
どう見ても19世紀のものです。


こちらも便乗し過ぎの方。
ポントシュー、クレイユモントローと名前連ねてます。😂
もう笑うしかない。

でも、これはこれで美しいので、ブランドなど気にせず見てみてください🙏


こちらは、この写真のソース元にはソー窯と書いてありました。
他のガイド本によればリュネビル窯とも。

こちらもイギリスのものでしょう。
販売者はウェッジウッドの名前も出しているので誰かに指摘されて書き添えた感があります。
それにしてもこのお値段。
お気をつけください🙏


20世紀のイタリアのものではないでしょうか。。。?
まだポントシュー?と?が入っているところが、、、?サンクルーでもポントシューでもありません。



↑こちらの面白い所は、イギリス??になっているのに、最後にポントシューと付け加えているところです。
米粒レリーフだからポントシューと勝手に決めつけている感があります。
米粒レリーフはイギリスのスタッフォードシェアのものです。



ただ、裏にはきちんとDavid Johnstonの刻印があり、ボルドー窯のものであることが分かります。
ポントシューではなくても価値のあるお品です。


2022/4月追記



日本の業者様は特に知らない方が多すぎて、騙されているのではないだろうか、と疑問に思います。
日本人の真面目さから言って、例えばイギリスのストーンウェアだと知っていてポントシュートして販売される方はまずいらっしゃらないだろうとは思いますが。。。
フランス人販売者から言われたことを信じて販売されていることと思いますから、本当に残念です。

私も間違えますし、知らないことまだまだ沢山あります。
でも私の知っている範囲内でご参考にしていただけるなら幸いです🙏


まだ写真追加していくと思いますが、皆様もどうぞお気をつけて。
ただ、本当に上記のものすべて美しいですよね?
ポントシューであってもなくても、美しいものの見極めができる方でいらしていただけたらと心より思います💝


以前にこんな記事も書いています。

ご参考に🙏
2022/1月 



さっそく追記:2022/1月
お客様から許可を頂いたお写真です。


フランス東部、Moyen窯のお皿です。

ポントシューって思う方も多いでしょう。

Moyen窯のプレートも大変貴重ですよ。
窯に関わらず、美しいものだと認識していただくことが一番大事だと思います。

ポントシューじゃないからといってがっかりされないでください。
いずれにしても、ほとんどがポントシュー窯のものではありません🙏


追記:2022/8月

Mottahedehというイタリアのメーカーのものだと思います。

主に高級アンティークのレプリカを生産してきているメーカーです。

写真だけだと分かりにくいと思う方が多いかと思いますが、素地の質が違うのと、デザインが違いますよね。

このレプリカの場合だとランベルビレーのシードとお花のレリーフにポントシューの持ち手を組み合わせたようになっています。

18世紀のものでは全然なくて、2000年前後のものになるでしょう。

https://www.instagram.com/p/Cb5bhw0h_a-/?utm_source=ig_web_copy_link

何回も言いますが、18世紀のものは実用に向きませんので、使うのが目的の場合はこのようなレプリカをお求めになられると良いと思います🙏


追記:2022年10月


イギリスのおそらくリーズ窯のもの。

なんでもかんでもポントシューというフランス人の方。

ポントシュースタイルと書いていて、ちょっと前進が見られますが、ポントシューではありません。


追記:2022年11月



違いまーす。

ポントシュー風、スタイルになっていても、知っている人からすれば、スタイルでも風でもないと思います。


こちらも、もうお分かりの通り違いますね。

イギリスです、よねー♪

いずれも美しいので、違うこと書かれると本当に残念でなりません。


2023年4月追記

(かなり減ってきて入るものの、まだありますね〜。久々に追加しておきます)


このポアクレーム(もしくはポアジュ)、ポントシューかと私も思っていたのですが、どうやらリュネビルなどのロレーヌ地方の窯の方が有効になってきました。

先日も業者さんと、米粒でもこのタイプはポントシューじゃないよね、って話をしていたばかりです。

恐らくですが、米粒ではなく麦粒と呼ばれるもので、その場合ポントシューではない、と詳しい業者さんや専門家さんの間では言われています。

その他、お花のレリーフの殆どはポントシューの可能性は低いです、

事を改めてお伝えしておきます。


2023年7月追記

でました。

おそらくイギリスのリーズなどのクリームウェアになると思います。
ポンとシューではないです。


はっきりと断言されているのが謎ですが、おそらくこの方も譲ってもらった人にポンとシューだと言われたのでしょう。


上記にもイギリスのクリームウェアの特徴を載せてますので、もうお分かりの方も多いかと思いますが、こちら↑のポットは明らかにポントシューではありませんね。

何度も言いますが、ポントシューと言われるものの多くがポントシューではありません。