ブザンソンもドーブもフランスの地方の名前ですが、いずれもフランシュ・コンテ地方になると思います。
ロレーヌ地方よりも地図で言えば下の方にあたります。
久々にいろいろな事が繋がってきて、解明して面白かったです。
幻の窯なので、見つかった時に仕入れておかないと、2度と会えないです。
以前にご紹介した星のようなフォルムのお皿、また仕入れたいな、自分でもほしいなと思っても、2度と出会えていません。
https://antiquegalerieideco.blogspot.com/2018/01/allioud-besancon-19.html
1枚だけデュルフィ窯のオーバル皿が入っていますが、それ以外はフランシュ・コンテ地方のお皿です。
2枚のオクトゴナルデザート皿は、ブザンソンの窯のALLLIOUDというファクトリーで作られたものです。
はい、エトワール形のお皿のときにも言っていましたが、不器用な作りです。
でもそれが可愛い。
この2枚は、テラコッタ素地に白い釉薬がぽってりかかっています。
下地の赤土が透けて温かみのある白です。
クレイユエモントローのフローラシリーズ、ミュゲは一般的なデザート皿のサイズでしたから、少し小さめでしょうか。
1823−1845年の間にしか存在しなかった窯のようです。
(裏に貼ってあったシールに書いてありました)
小さな窯だったのではないでしょうか。
当時のクレイユエモントローやボルドー窯の技術や生産数には到底追いつく事はできなかったでしょう。
それにしても23年間続いたものすごい事だとも思います。
そして次にご紹介するのは、ドーブの窯MIGETTE。
これも大変珍しいもので、刻印の入ったMUGETTEのお品は初めて見ました。
MIGETTE窯は18世紀終わり頃からドーブ県にあったMIGETTE修道院での陶器作りが始まりで、ファイアンスフィーヌの窯らしく19世紀初期までは続いていたようです。
フランス革命後修道院が国に没収されると、陶器の生産も難しくなり、その後はナンス・ス・サンタンヌ窯が引き継ぎます。
その後まで言うと、MIGETTE → Nans sous Sainte Anne → SALINSと続きます。
間違えていたらすみません。
私のフランス語力ですので、間違えているかもしれません。
少しクリーム色っぽく見せるためではないかと思いますが。
これが19世紀のクレイユエモントローなどの窯になるともっと白く見せたい、ということで青っぽい顔料が透明釉薬に含まれるようになったのではないでしょうか。
すべて個人的な憶測です。
フランスでもいろいろな方がいらしゃって、研究している専門家の方、コレクターの方、アソシエーションの方、実際見てしまったことあるのですが、まるで自分が見つけたことのように発表されていたりするので、裏の写真は載せませんw
これも2度と出会えないであろうお品です。
そして、最後に、
なんだか、美しいですよね。
20世紀後半のサラン窯はキッチュでカラフルなイメージがありますが、20世紀初期くらいだと美しいラインの食器も生産していた理由が分かりました。
由緒あるからなんですね。
なかなか奥深いフランシュ・コンテ地方の窯でした。
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