ブザンソンにあった窯、ALLIOUD家の陶芸家たちが作ったお品3点になります。
星形のようリムが素敵なカットワークになっています。
一見して、ムスティエのような白釉なのですが、ムスティエではありませんでした。
そして、どこか以前にご紹介させていただいた、やはり大変珍しい窯ナンスサンタンヌの質感に近い気がしていました。
以前のナンスサンタンヌ窯のブログ↓
http://galeriesideco.blogspot.fr/2017/03/nans-sous-st-anne-19.html
これほどまでには軽くないのですが、どこか不器用な感じが小さなファクトリーを思わせ、刻印もまた18世紀のムスティエに似せているようなところが共通していたからでしょうか。
で、やはり地図で見てみるとブザンソンとナンスサンタンヌ窯はさほど遠くないみたいです。
このあたりのスイス寄りの川沿の地にはいくつかこうした小さな窯があったのかも知れません。
当時の運搬は船だった事でしょうから。
1枚目
3枚とも使用感はでているのですが、ヒビや大きなカケがなく、その割にとっても古物としての雰囲気が素敵で、アンティークの白釉好きの方にはたまらないプレートになると思います。
何も資料がなく、陶芸家たちの名字から辿ると、19世紀中ごろのALLIOUD家の方たちがブザンソンに窯を持っていたようです。
かなり小さな窯で、短い間しか存在しなかった窯ではないでしょうか。
1枚目:カトラリーのキズやフチの擦れなどが見られます。
1枚目:キズのある場所に黒ずみ。
表面の様子。
2枚目:状態は1枚目とほぼ同じなんです。
2枚目
2枚目:キズやキズに染みた黒ずみ
2枚目:フチのキズや釉薬のムラなど。
すごいアップにしている写真ですので、アンティーク食器をよくご存じの方にはさほど気にならないはず、と信じたいところです。(笑)
それぞれの角に釉薬の削げ。
3枚目:こちらもほぼ同じ状態です。
3枚目:キズやフチの擦れなど。
3枚目:キズには黒ずみが少し。
基本的には全部艶が良く。
とっても雰囲気のあるクールな白釉です。
裏です。
釉薬の削げは全部に見られます。
後継者が早く亡くなってしまったか、ご家族が継がれなかったかで、窯は閉鎖されたようです。
大変貴重なお品だと思います。
しかもこのリムのフォルム。
まずでてこないでしょう。。。
☆☆☆
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