2019年5月24日金曜日

南仏陶器 オムレツ色のオムレツ用の器

これから、ギャルリーの方も少し頻繁にご紹介していきたいなと思っております。

と、いう事で久々にオムレツ用の器のご紹介です♪



脚の部分の面積が狭いけれど、重さがあるため安定の良い形です。

南仏に見られる器で、北の方にもあるのか分かりませんが、オムレツをひっくり返すための道具として使われていました。
下地はテラコッタ、その上に優しい色合いの黄釉が掛かっており、陶器の器としてこのまま使われていたかもしれません。

それにしても、こんなに重たいものを片手で持って、オムレツをひっくり返すなんて、とてもダイナミックなお料理の方法ですね♪

今はこのような方法でオムレツを作っているご家庭はまずないのではないかと思います。

19世紀の南仏のお話が感じ取られるお品です。





アプト窯、とも言われていますが(というか業者市に行けば、みんなアプトだと言い張る)
、南仏中いろんな場所で作られてはいたようです。

こちらはアプト窯のものという事で良いのではないかとは思いますが、はっきりした事は分かっておりません。





すみません、後ろにピントが合っているみたいで手前がボケてしまいました。
雰囲気をご覧ください。





大きなヒビも大きなカケもなく、19世紀に使われてきたものとしては、良い状態です。
使われてきた風格がでて、南仏の田舎のイメージピッタリです。





釉薬の艶も良いのですよ♪




では4面ご覧ください。










おそらく釉薬を乾かす際にできた窯キズ。

窯キズまでがダイナミックです。





こちらは釉薬の削げ。





スレか釉薬の掛かっていない部分になるのでしょうか。
艶が良いので、削げているように見えないのですが。。。





窯に入っている際の焼きムラ。





全体に貫入と、焦げ跡やシミなど。





キズもほとんど分からないほどにつやがよろしいです。






古い南仏陶器に見られる、素地や釉薬のダイナミックなムラは見られます。







特に裏ですね。

裏の釉薬は明るめの茶色です。






フチに小さなチップやスレなど。

裏側ですので、表からは見えにくいです。






芸術的な素地、また釉薬の乗りかたです。










脚には削げやキズ。

素地ムラなどが見られます。





表面ツヤツヤです。





オムレツのような色合いですね。

オムレツ色のお皿にオムレツ料理なんて、美しそう。

でも、理想的なのはインテリアとして、南仏プロヴァンス風に飾っていただく事です♪






でもね、こうしてガッシと持ってみると、私の手にはしっくりくるんですね。

やはりひっくり返す際の蓋として使われてきた理由が分かります。






オムレツを焼くのはフライパンで焼いて、この器に乗せてひっくり返す、という事ではないかと思いますが。


これでオムレツを作るところを一度でいいから見てみたいです。(笑)





大変雰囲気のある、プロヴァンス陶器。





これで作ったオムレツをこのお皿で食べてみたくなります。

一人分の大きさではなさそうですので、きっとご家族分作っていたのかな?

オムレツは男の料理と言われていますが、この器を使って男性に作っていただきたいですね。爆

南仏の野菜もたっぷり使って、取り分け用の大皿として、宜しいかと思います。







絵になるお品でございます。



☆☆☆



MERCI BEAUCOUP !

店長 イデコ(*^^*)