ムスティエと共に、18世紀から存在した古い窯、南仏のアプト窯のお品になります。
今回のお皿、白いものは以前にも何度かご紹介しています。
でも、彩色が施されたものは今回初めてです。
これも彩色が施されていないものはご紹介していたと思います。
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パニエレリーフの中央に可愛いお花がありますね。
このシリーズは苺用のお皿だったのか、苺のお花や葉っぱがレリーフになったものもありました。
色の付いていないのがそうですね。
パニエも苺を入れるための籠のイメージだったのでしょうか。
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アプトの陶器と言えば、南仏の黄色い顔料を使った黄釉の陶器が有名ですが、このバルボティーヌ皿たちは19世紀終わり~20世紀初期。
その頃のフランスは鉄道も発達し、南仏の野暮ったい(素敵なんですけどね)作りの陶器よりも、サルグミンヌやクレイユエモントローなどの洗練された食器が手に入るようになり、アプトの窯は廃れていきます。
アプトにいくつかあった窯も消えていく中、一つの窯が北の窯のようにバルボティーヌ(もしくは綺麗なレリーフ)の食器を作ってみたいと試みたのがこのアプトのバルボティーヌになります。
北のように白い土を使って、美しいレリーフと、綺麗な色の彩色を、と試しに試しやっていたようですが、南にはそんな洗練された技術はなかったようです。
経済的にも難しかったようですので、サルグミンヌやクレイユエモントローのように大量生産もできないし、その前に同じような陶器を生産する事ができませんでした。
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白い陶器の上には透明な釉薬と、彩色は釉薬の下なのか上なのか分かりにくいのですが、彩色された部分がマットで輝きはありません。
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彩色も不器用なところが見られます。
今までの黄釉の食器や多色の混ざった食器とは違い繊細な手が必要だったにもかかわらず。。。
ムスティエのような絵付師がいなかったのでしょうか。
またプリントする技術も経費もなかったことでしょう。
他の窯のように再建して成功したかった、アプト窯の最後の方のお品ものなんです。
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この人間らしい雰囲気、分かりますでしょうか。
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特に紫の色の出し方は、また釉薬の乗り方が難しかったのか、色が均等ではありません。
裏にはアプトの町の紋章が基になった刻印。
それまでのアプト窯の陶器には見られない、スタンプタイプの刻印です。
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#1も#2もほぼ同じような感じなのですが、この手作り感がそれぞれの雰囲気をだしている気がして、オンラインショップでは在庫が2枚ではなくそれぞれのページを作っています。
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これを見るとブルーは釉薬の下だが、紫色は釉薬の上のように見えます。
釉薬が乗らなかったからなのか、思った通りの色にならなくて上から紫で彩色したのか、謎なところです。
#2
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紋章の下にはAPTの文字がかすかに読み取れます。
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いろいろ言いましたが、それでも可愛いと思いません???
大変貴重なお品です。
そして白い方は、実は割れてしまって、接着剤で付けてあります。
もともと大きなヒビが入っていたのですが、洗っては干して洗っては干してしていたら、とうとう割れてしまいました。(;´∀`)
幸いレリーフが全体に入っているので表からは一瞬分かりにくいですが、裏は一目瞭然。
ごめんなさい🙇
ホームセンターで売っている陶器用の瞬間接着剤で付けてあります。
陶器用の瞬間接着剤の中には人体に悪影響のあるエポキシ樹脂なるものが入っていますので食用には使えません。
剥がし液できれいにしてから金継するなどしたら使えるかもしれませんが、今回はもうコレクション用として引き取ってくださる方へ。
シミもございます。
先ほどの2枚にもシミが見られます。
でも、なんて素敵なんでしょうか。
頑張ったアプト窯のバルボティーヌ。
貴重なお品です!
☆☆☆
オーナー☆イデコ