2021年11月18日木曜日

LIVING ROOM GALLERY Jardin d'Eden マルセイユのマリア様 サンティべリ SANTIBELLI


LIVING ROOM GALLERY 第2回

” Jardin d’Eden ”エデンの園


- きれいなお花が咲き誇る幸せな場所、エデンの園をイメージして -



お花が咲き誇るエデンの園、現実からちょっと離れてアンティークとアートの楽園へお連れいたします。

このご時世に疲れ切った心を癒やしていただけたらと思っております。


まずはサンティベリというテラコッタ製のマリア様像3点から、、、




19世紀イタリアから来た行商人が、マルセイユの道端でイタリア語で ”サンティベッリ!サンティベッリ!”と大声で販売していたと聞きます。

サンティ=聖人 、ベリ=美しい サンティベリ=美しい聖人の名の通り、キリスト教のに関する聖人が基になっている場合が多いです。

キリスト教に関係ないプロヴァンスの人物も数少ないながら存在します。

サントン人形をご存じの方はサントン人形に似ていると思うかも知れません。

一般のサントン人形より大きめの35cmほどの大きさのものが多く、サントン人形とは全く違う存在で見られています。

また、ガラスドーム付きで大切に飾られているものもあります。


発祥はイタリアのようですが、キリスト教に信仰の深かったマルセイユで人気がでて、マルセイユや近郊のサントンのアトリエや、住民たちが作っていたと聞いています。

はっきりした造り手が分かっていないのも、サンティベリならではです。


ナイーヴな作りがキッチュで魅力的、というちょっと通の人じゃないと魅力が伝わりにくいかもしれません。

フランスですと、イヴサンローランの恋人だった実業家のピエール・ベルジェがサンティベリのコレクターだった事で知られています。

https://www.charlottecossonemmanuelleluciani.com/santibelli


フランス、特に南仏にコレクターが多いため、キッチュな様相からは想像がつかないほど高値がついているものです。


今回はイデコのコレクションの中から3点、お出しします。

日本でサンティベリにご興味をお持ちの方はまずいらっしゃらないと思いますがご紹介する良い機会になると思います。


白い衣装に青いケープを羽織ったマリア様像。
心臓のある側の左手には子供のイエスキリストを抱いています。

プロヴァンス柄の生地で有名なソレイヤードの博物館から来たもののようです。
ソレイヤードの元オーナーさんがコレクションしていたものだと思います。

頭上には金色の紙で作られた後光が。
新し目の紙製の装飾は後から付けられたものだと思います。
博物館に飾るということで、きれいにお直しされたのでしょう。


右手にはブーケ。



古いものですので、色落ちなど見られます。
汚れているからといって、水で洗うことだけはお避けください🙏
色落ちしやすい塗料です。

水玉のように塗られた金彩は剥がれています。


足元には顔だけの天使が二人。
シュール、ですね。

その両サイドにはお花の入った壺があります。



カラフルなお色も特徴的です。


裏はこのようになっており、中は空洞です。
空洞ですが、テラコッタですので、ずっしり重みがあります。


キリストの左手にはお花、右手にはマルセイユのエンブレム(または旗)をイメージした青字に白の十字が描かれた玉を持っています。
この玉は地球をイメージしていると思いますが、地球=マルセイユ、なところがとってもマルセイユ的考えだなと思います。笑


そして、やはり白い衣装に青いケープを羽織った、別のマリア様像のご紹介です。
こちらもソレイヤード博物館のコレクションから。

この手のマリア様像はサンティべりでは大変珍しく、どこかマルセイユらしくありませんが、優しいお顔立ちの素敵なマリア様像です。

というか、こちらのほうが一般的なマリア様像ですよね。

地球の上に立ち、悪を象徴する蛇を踏みにじり、両手を広げて光を放ちながら私達を守ってくれています。

光まではテラコッタでは表せないので、ありませんが、雰囲気伝わります。

土台にはマリアのM。




優しいお顔です。



一部塗料の剥がれなどあります。


誰かににているような。。。



頭の後光は紙製。

接着が取れていますが、接着剤で簡単につくとは思いますが、このままお送りします。






やはり内側が空洞です。




最後は金彩のマリア様像。

これまたシュールな像です。
ヘタウマのイラストレーターが描いたような、というとまたあれですが、不思議な魅力のサンティベリです。
そして、どこか仏像に通じるなにかがあります。
お顔が日本人的な?感じがします。

真っ赤な口紅が素敵。


こちらは先程のサンティベリと違って布製のブーケですね。
こちらが本当のブーケだったと思います。

とにかくキッチュ。

キリスト様はちゃんと三位一体を表す3本指立てています。

足元の両サイドには跪く天使たち。


ナイーヴな顔こそがサンティベリの魅力です。


ヘタウマより下手なところがたまりません。
そんなこと言って売るつもりがないように思われてしまいますが、店長にとってはとってもツボにはまる点でございます。


足元には顔だけの天使。






金箔で飾られているのは、高級感を出すためと言われていて、この下には上記の2体のサンティベリのようにマットでカラフルな色合いの塗料が隠れていると聞きました。

どちらがいいかも、お好みによると思います。



こんなキッチュな人形を作り出すなんて、当時の人々のセンスには驚きます。
センスがいいのかセンス悪いのか、微妙なところです。





でもね、なにかありますよね。
私にとっては魅力満載。
ヘタウマだしシュールだが、美しいと思っています。


まずはご紹介まで♪



☆☆☆


Online exposition


Jardin d’Éden 

Visual Art : Eric PETR  ・  Antiques : Galerie iDeco


25 November - 15 December 2021


at

LIVING ROOM GALLERY

https://grenierideco.com



☆☆☆



11月25日グルニエイデコのオンラインショップで販売開始となります。


展示する商品は、これから少しづつブログでご紹介してまいります🙏

どうぞお時間見つけて見にいらしてくださったら嬉しいです♪


詳細はメルマガでお伝えいたします♪

(公開直前になってしまうかもしれません🙏)

また、予めお伝えしておきますが、COVID19以降お荷物の到着に遅れが見られます。

商品が今年中に届かない例も出てくる可能性もありえます 

m(_ _)m

ゆっくりお付き合いいただけます方にはぜひご利用いただけたら嬉しいです💝


☆ 写真家 エリック・ペートルさん

☆ ギャルリーイデコblog



オーナー☆イデコ