2020年6月29日月曜日

18世紀 VARAGES ヴァラージュ お花と鱗の絵付け皿 アグラフ跡あり

南仏プロヴァンス。

ムスティエからほど近い村ヴァラージュの窯のお花の絵付けプレートのご紹介です。

大変珍しい柄で、リムに鱗のような柄が施されています。

アグラフという当時の技法でのお直し跡が見られます。

ですが、フランスの王族や貴族を中心陶器作りが始まったばかりの時代のお品ですから、大変貴重なものになります。
実用できませんが大切にしてくださる方へ。



中央に薔薇と小花の絵付け。

その周りに流れるようなラインの小花たち、リムにはこれが大変珍しい技法の鱗のような柄の施し。

そして最後にリムの端に美しいグリーンでライン付けがされた素敵なお品です。


4面ご覧ください。

ここで修理跡のある部分がわかるかと思います。
また後ほどご説明します。


当時人気だったお色。
というか当時は人工の顔料がまだありませんから、自然な材料から取れる顔料なのです。

このフクシア色もグリーンも自然の中から採取されたお色です。



グリーンの不規則なドットも可愛いですね。
これにも意味があります。




鱗柄に少しスレが見られます。



中央の柄のアップ。


薔薇のお花に少しスレ。

でも状態は修理跡を除けば、とっても良い状態です。

このササッと絵付けした様子が気持ちいいですね。



そして、アップでドットの様子、ご覧ください。

ドットではないんですが、グリーンの点々はちっちゃな絵付けになっているんです。




なぜ不規則かというと。
釉薬のムラで窪んでいたり玉になっている部分をカバーしているんです♪


面白いですね。
釉薬のムラ、当時でも気になっていたってことですね。





浅めのカトラリーのキズも少しだけ見られます。





中央のお花の周りには、流れるようなラインのお花たち。



それぞれに美しい装飾となっています。









中央の絵付けとっても可愛いです。

グリーンのドットも、あったほうが可愛いと思います。






リムの仕上げはグリーンのライン。
これがまた飴のように透けたグリーン色で美しいお色です。




鱗模様も何故かマッチして♪




横から見たところ。




反対側を横から見たところ。

初めからヒビの部分が見えていたと思いますが、これでよく分かると思います。



裏にアグラフという処理がしてあり、当時の割れた陶器の修理方法なのですが、ホチキスみたいなので留めてあります。

ホチキスみたいなもので留めたら逆に割れそうですが、どうやって留めていたのでしょうか。

しかも表には現れていなくて、結構きれいに止まっています。
グラつきはまったくなく、このまま普通に洗いましたが丈夫な状態です♪



アグラフのアップ。



アグラフでお直しされた場所の表側です。
こんなにきれいに修理できるなんて、すごい技術だったのですね。

私が陶器用接着剤で付けようと思っても、ベタベタになってこんなにきれいに直せません笑




そして、窯キズ。




窯キズ。





裏の釉薬のムラ。

それと顔料が混入したかのような色が点々としています。



アグラフのアップです。





ぽってり真っ白な釉薬に、可愛いお花の絵付け。

美しい柄で素敵です。




お直し跡はありますが、それ以外は本当に艶も良いですし、オススメです。




☆☆☆


以上のお品ものは間もなくグルニエイデコのオンラインショップでお目にかかれます。
詳細はUPしていきます後にお確かめください。


Galerie iDeco
オーナー☆イデコ

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