焼き菓子は想像がつきますが、冷蔵庫の無い時代に冷たいデザートが存在したのにはちょっと驚きです。
今回ご紹介する器は、デザート用のカップ2点になります。
米粒レリーフの18世紀ポントシュー窯のもの。
と専門家の方には聞いておりました。
が、
もともとはイギリスの王室御用達のクリームウェアを模範したものですので、お色はクリームお色に違いアイボリー色、イギリスではカスタードクリームをデザートとしていただいていたのでしょうか、カスタードカップと言うお名前が付いていたようです。
フランスではシャーベットや生クリームを使ったデザートなど、クリーム系のデザートが中心だったようですので、ポ・ア・クレーム、クリーム用ポットと名前がついています。
銀食器から陶器製の食器に移り変わる時代ですので、いろいろ試行錯誤が見られて趣のある器になっています。
① どこかいびつな形で可愛い作りです。
とても小さなものですので、アップで見ないとダメージなどが分からないのですが、
18世紀のものとしてはダメージの少ない方になると思います。
取っ手が少し曲がっていますね。
この当時イギリス人ならば器用にまっすぐなものはまっすぐに作ることが出たのに対し、フランス人にはできなかったのでしょうね。
技術云々と言うよりは器用さが違うような気もします。
蓋がね、餃子みたい、
って、
思うんですよ。
笑
フチがユラユラして、きっと手で形を整えようとして餃子みたいになっちゃったんだろうな、とか。
フチに貫通したヒビが見られます。
貫入やシミ、擦れなども。
蓋のフチのヒビのアップです。
表から見るとこのような具合です。
内側はきれいなのですが(18世紀のものとしては)、フチにヒビがございます。
3か所あり、上の写真はそのうちの2か所。
貫通しており表から見ると、このような感じです。
3か所目。
貫通したヒビと小さなラインも見られます。
釉薬のムラが見られますが良い状態です。
持ち手にラインと貫入などが見られます。
貫入。
ここに試行錯誤の跡が見られ、指止め部分に製造時にできたような亀裂が見られます。
裏がなぜかきれい。(笑)
裏だけきっちりしてるんですよね。
謎。
蓋のつまみにも、試行錯誤の跡が見られ、子供が作ったかのような不器用さ。
それがフランスでの陶器の始まりだったのですね。
ここから②個目のご紹介です。
http://ideco.ocnk.net/product/4942
全部が均等ではない事がむしろ貴重な事ではないかと思います。
表面が擦れて釉薬の削げのみられる部分。(本体の正面)
やっぱり持ち手は曲がっている!
2個目の蓋は餃子度が少なく、つまみにレリーフが付けられていません。(笑)
想像ですが、やはり作りながら、前回のつまみのレリーフはうまく行かなかったかrア今回はやめよう、とか、前回のフチは餃子みたいになってしまったから今回は端の処理は道具を使おう、とか、作りながら試行錯誤していたのかな、と。
蓋に一部歪み。
まっすぐに作ることが難しいのでしょうね。
内側は良い状態です。
本体のフチにカケやキズ、釉薬の削げなど。
擦れ。
取っ手の形も微妙に違っており、面白いです。
脚にカケ。
小さいもの程作るのが難しかったのでしょうか。
洗う事が大切なのは、見えないものが洗った際に見えてくることがあるからです。
というか、販売しているものですので、簡単でも洗ってからというのが礼儀かなとも思います。
まあフランスのブロカント業者さんは汚れたものがいい味などと言って汚いまま渡されますけど。苦笑
余談ですが、本当に汚い状態で販売しているフランス人業者がほとんどで、ブロカント見に行く際にはウェットティッシュが必要ですよ。
きちんとしたアンティークショップはもちろんきれいに洗ってお手入れしているところがフランスでも多いと思います。
で、洗った際に出てきたのが、本体のフチにあるラインでした。
写真でもかなり分かりにくいのですが、知っていると知らないとでは扱いも変わってくると思いますので、見つけることができて良かったと思います。
でも貫通はしていない模様です。
どこか不器用で可愛い作りのデザートカップたち。
米粒シリーズはポントシューの中でも有名なデザインです。
現代でもジアン窯が米粒シリーズをポントシューシリーズとして生産を続けています。
個人的にはこの18世紀のいびつで人間的な器の方が好みです。(笑)
”これぞ1点もの”という価値がありますよ♪
MERCI🌸🌸🌸
オーナー☆イデコ
−2023年7月追記−
もう数ヶ月前のことになってしまいますが、このタイプのレリーフは麦粒と呼ばれ、ポントシューの米粒とは微妙に違います。
結果、ポントシューではない可能性が高いと、詳しい業者さんに教えてもらいました。
実際には18世紀ロレーヌ地方(フランス東部)のものになるのではないでしょうか。
もともとはイギリスの王室御用達のクリームウェアを模範したものですので、お色はクリームお色に違いアイボリー色、イギリスではカスタードクリームをデザートとしていただいていたのでしょうか、カスタードカップと言うお名前が付いていたようです。
フランスではシャーベットや生クリームを使ったデザートなど、クリーム系のデザートが中心だったようですので、ポ・ア・クレーム、クリーム用ポットと名前がついています。
銀食器から陶器製の食器に移り変わる時代ですので、いろいろ試行錯誤が見られて趣のある器になっています。
① どこかいびつな形で可愛い作りです。
とても小さなものですので、アップで見ないとダメージなどが分からないのですが、
18世紀のものとしてはダメージの少ない方になると思います。
取っ手が少し曲がっていますね。
この当時イギリス人ならば器用にまっすぐなものはまっすぐに作ることが出たのに対し、フランス人にはできなかったのでしょうね。
技術云々と言うよりは器用さが違うような気もします。
蓋がね、餃子みたい、
って、
思うんですよ。
笑
フチがユラユラして、きっと手で形を整えようとして餃子みたいになっちゃったんだろうな、とか。
フチに貫通したヒビが見られます。
貫入やシミ、擦れなども。
蓋のフチのヒビのアップです。
表から見るとこのような具合です。
内側はきれいなのですが(18世紀のものとしては)、フチにヒビがございます。
3か所あり、上の写真はそのうちの2か所。
貫通しており表から見ると、このような感じです。
3か所目。
貫通したヒビと小さなラインも見られます。
釉薬のムラが見られますが良い状態です。
持ち手にラインと貫入などが見られます。
貫入。
ここに試行錯誤の跡が見られ、指止め部分に製造時にできたような亀裂が見られます。
裏がなぜかきれい。(笑)
裏だけきっちりしてるんですよね。
謎。
蓋のつまみにも、試行錯誤の跡が見られ、子供が作ったかのような不器用さ。
それがフランスでの陶器の始まりだったのですね。
ここから②個目のご紹介です。
http://ideco.ocnk.net/product/4942
全部が均等ではない事がむしろ貴重な事ではないかと思います。
表面が擦れて釉薬の削げのみられる部分。(本体の正面)
やっぱり持ち手は曲がっている!
2個目の蓋は餃子度が少なく、つまみにレリーフが付けられていません。(笑)
想像ですが、やはり作りながら、前回のつまみのレリーフはうまく行かなかったかrア今回はやめよう、とか、前回のフチは餃子みたいになってしまったから今回は端の処理は道具を使おう、とか、作りながら試行錯誤していたのかな、と。
蓋に一部歪み。
まっすぐに作ることが難しいのでしょうね。
内側は良い状態です。
本体のフチにカケやキズ、釉薬の削げなど。
擦れ。
取っ手の形も微妙に違っており、面白いです。
脚にカケ。
小さいもの程作るのが難しかったのでしょうか。
洗う事が大切なのは、見えないものが洗った際に見えてくることがあるからです。
というか、販売しているものですので、簡単でも洗ってからというのが礼儀かなとも思います。
まあフランスのブロカント業者さんは汚れたものがいい味などと言って汚いまま渡されますけど。苦笑
余談ですが、本当に汚い状態で販売しているフランス人業者がほとんどで、ブロカント見に行く際にはウェットティッシュが必要ですよ。
きちんとしたアンティークショップはもちろんきれいに洗ってお手入れしているところがフランスでも多いと思います。
で、洗った際に出てきたのが、本体のフチにあるラインでした。
写真でもかなり分かりにくいのですが、知っていると知らないとでは扱いも変わってくると思いますので、見つけることができて良かったと思います。
でも貫通はしていない模様です。
どこか不器用で可愛い作りのデザートカップたち。
米粒シリーズはポントシューの中でも有名なデザインです。
現代でもジアン窯が米粒シリーズをポントシューシリーズとして生産を続けています。
個人的にはこの18世紀のいびつで人間的な器の方が好みです。(笑)
”これぞ1点もの”という価値がありますよ♪
MERCI🌸🌸🌸
オーナー☆イデコ