2018年6月21日木曜日

18世紀 LUNEVILLE リュネビル窯 お花のレリーフ オーバル皿

こちらもおそらくなのですが、リュネビル窯の18世紀のお品ものになります。

花形リムがひらひらと素敵なオーバル型のプレートです。



右下のお皿は先日ご紹介していますね。

6月のギャルリーイデコからはこの2点をご紹介いたします。




オーバル皿の方はまさにアンティーク、という貫禄を持ったコンデションです。




沢山使われて来たであろう表情が素敵な雰囲気になっています。




貫通した8㎝程のヒビが1か所あります。

このお皿ではここが一番気になるところですが、修理したり、またはこのまま楽しんでくださる方へ♪





フチのキズや釉薬の削げ、年月の経過を感じます。

どんな方が使っていたのでしょうか。

250年は経っているお品でございます。m(__)m






まずは全体像と、

4面から。









ヒビの部分が右上に見えております。





T字のラインも見えております。
貫通はしていません。










貫通した8㎝程のヒビの部分のアップです。





ヒビの裏側。





ヒビの横のフチの釉薬の擦れや削げ。





別の場所のフチの釉薬の擦れや削げ。






内側の釉薬の削げ。




また別の場所のキズまたは擦れ。





フチの擦れと、レリーフの詳細。

お花がうねっていて可愛いですね。



表面のキズの様子。

肉用のナイフで傷つけられたのではないでしょうか。




このようなジゴ用のお肉用ナイフはとても切れ味の良いもので、現代のフランスのナイフとは比べ物になりません。(笑)
切れすぎていいのか悪いのか。

お皿まで傷つけてしまうのですから、すごいですね。

ちなみに、お皿が小さいのではなくジゴ用のナイフとフォークが大きいんです。
オーバル皿のサイズは34x24.5㎝程です。





ナイフの跡見えますね。

擦れはあまり見られませんので、表面はツヤツヤです。





ナイフの傷跡は黒っぽい色が沈着しています。


これはあまりお勧めできないのですが、このような枯れた雰囲気がお好きではない場合、キッチンペーパーに漂白剤を浸みさせて、ペタッと貼り付けてシミが取れる時があります。
取れない場合もありますし、時間がかかる場合もある、そしてやはりこうした現代の薬品(と呼んでいいのでしょうか)を18世紀の陶器に使用するのはあまり好ましくありません。

漂白剤の入った水に浸ける事は避けたほうがよろしいと思いますが、キッチンペーパー貼る方法は試してみてもいいかなと思います。
この方法は南仏のアンティークコレクショナーさんから聞いたお話です。
確かに、数か月前に染みだらけだったスーピエールのシミが取れていました♪


オーナーのイデコは漂白剤を使うと目が痒くなるのでできませんが、あしからずm(__)m



続いて、表側にT字のラインのアップ。

貫通はしていません。



こちらの写真は貫入のような釉薬レベルでのライン、アクシデントの跡でしょうか。
とても浅いものでやはり貫通していません。

一つ前の写真のT字のラインの裏側とは違う場所にあります。




レリーフの詳細。




レリーフが細かいところが本当に素敵です。

ウネウネしているのはリュネビル風だなと勝手に思っています。





擦れて黒ずんだ箇所。





なんのお花がモチーフになっていたのでしょうか。





とっても素敵なお花のレリーフです。





細かな花びらのラインまで見えますね♡





横から見ると、人間味のあふれた作り。

まっすぐではない、ユラユラしたリム。



すみません、ボケてました。(T_T)

フチに黒ずみ。






左右対称ではないところが、なんとも素敵♪





右奥の方にヒビの部分が見えています。


金継、銀次、共継ぎ、なんでも修理してくださる方、またはこのままの素敵なアンティークの雰囲気を楽しんでくださる方へ♪







裏も表面はツヤツヤなんですよね。





裏に見られる製造時にできた混入物。

釉薬を乾かす際に支えだったものがくっついたのか、ごみがくっついたのか、素地ムラなのか。





裏から見たフチの擦れや黒ずみ、キズからシミなど。




擦れたところは黒っぽく見えていますが、他の部分はツヤツヤです。





わっ、このいびつ感がたまりません。(笑)

とは言え、それほどいびつではありません。
写真を見直して、そうだったか、と思う程度です。





今では設備が整っていて簡単にできる陶器作りも(まあ簡単ではないとは思いますが)、18世紀中期~後期にかけては手探りでイギリスのクリームウェアを真似していた時代です。


当時のフランス人の職人さんがこれだけ美しいものを作っていたのですから、それはそれはブラボーと言ってあげたくなります。




クリームウェアの話になりましたけど、イギリスではこうしたアイボリー色の18世紀~19世紀初期の食器の事をフランスのクリームウェアと呼んでいます。


クリームウェア自体が17世紀から王室御用達だった事から、フランスの王室御用達のポントシューをはじめとするマニュファクチュールで生産されていた食器だからクリームウェアと呼んでいたのでしょうね。






ラナンキュラスのドライがとってもしっくり合っていました。

もしかして、このレリーフのお花はラナンキュラスだったかも?

ユラユラ感が・・・・!


また勝手な想像です。









話はそれますが、撮影に使ったラナンキュラスのドライ。

ただ吊るして乾燥させただけですが、きれいに乾燥してくれて、花びらが落ちてこないので助かりました。



色が褪せてアンティークにとても合いました♪





こういうウネウネしたのが綺麗なブーケになってくれるんです。



いつまでもつかな♪

余談でした。(笑)


☆☆☆





上記のオーバル皿は間もなくグルニエイデコのオンラインショップの方でお買い求めになれます。
http://ideco.ocnk.net/

高額商品は分割払いもお承りいたします。
お気軽にご相談ください♪



それではお楽しみに❣


オーナー☆イデコ