今回ご紹介するのは、生クリーム、アイスクリーム、カスタードクリーム、チョコレートムースなどのクリーム系のデザートに使われていたカップになります。
はじめに申しあげておきますが、ヒビが入っております。
ここで読むのを辞めてしまわれる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、18世紀の陶器に新品のようにきれいなものを望むのは本当に難しいんですよ♪
ここまで残っていてくれた事をありがたいと思ってくださる方へお譲りできたらいいなと思います。
フタは違うところから来たようですが、一緒に仕入れましたのでお付けしてのご紹介となります。
窯が未だにはっきり言えないところが悩みの種ですが、ポントシューかサンクレモンもしくはルクセンブルグのセットフォンテーヌ窯のいずれかではないかと思います。
こちら側の面にヒビが見られます。
あとでズームしますが、縁から斜めに降りている茶色いラインがヒビです。
貫通しています。
正面。
後ろ側。
別サイドのプロフィール。
こちら側はきれいな面になります。
フタです。
このフルーツのついたフタは、シンプルなクリームカップのフタだったのではないかと思います。
フタの裏側です。
フタの裏側にカケがいくつか見られます。
フタのフチにカケのあるところを表から見たところ。
上から見るとかろうじてわかる程度です。
フタの裏側。
シミなども。
釉薬に擦れ感。
生地のムラ。
フタの表側です。
ここからカップの詳細に入ります。
内側は全体にシミが見られます。
おそらくこれでコーヒーを飲んでおられたのではないでしょうか。
大きさ的にも調度エスプレッソなどに良さそうな、少し大きめのデミタスカップくらいの大きさですので。
ヒビの見られる面。
斜めに入っています。
中央の花のレリーフの右側で止まっているようです。
ヒビを内側から見たところです。
貫入と全体的なシミ。
釉薬の擦れ感などが見られます。
それにしても美しいお花のレリーフ♥
裏側。
18世紀の陶器らしく、刻印がありません。
そうそう、先ほどルクセンブルグの。。。と書きましたが、BOCHの前身のセットフォンテーヌ窯だったとしたらサインが入っているかもしれません。
ないってことはフランスの可能性が高そうですね。
もう一度、内側とフチの様子を。
ヒビはショックかもしれませんが、良く見てみるとこのヒビとシミを除けば結構良い状態なんですよ。
今回は漂白しておりませんが(ヒビがある時は長く水につけるのが怖いので)、漂白でかなりきれいになると思います。
ただし、シミが動いてしまったら長いメンテナンスとなります。
日干しして、白っぽくなって来たらまたお湯につけて、日干し、を繰り返すと薄くなってくると思います。
一度できれいになる場合もあります。
最近飲まれたコーヒーやお茶のシミなどの場合はすぐに抜けてくれる事が多いようです。
100年以上前のシミや油となるとかなりしつこいです。。。
コロンと丸っこくてかわいい。
貴婦人のデザートにピッタリな作りですね♪
上の写真はヒビの側。
こちらはヒビのない側。
ステキでしょ♪
後ろの方までたっぷりとレリーフがきていて、美しい・・♥
これからいくつか18世紀のクリームウェアと言えばいいのか、フランスの窯の白い(アイボリー色)レリーフ皿などをご紹介して行きます。
ヒビのあるものはお安くなっていますので、お見逃しなく!
もう一度、ヒビのある側。
ヒビのない側を後ろ目に見たところです♡
18世紀のファイアンスらしく、軽い作りなところがはかなくて愛おしくなるカップです。
細かなお花のレリーフが素敵です♪
修理をしてくださる方やコレクション用に、この状態で大切に引き取ってくださる方へ♥
☆☆☆☆☆
ご売約済み♪
MERCI♡
オーナー☆イデコ