クレイユの1810年頃の、
ふたつの絵柄の違うお皿をご紹介いたします。
右上の小天使がモデルになっていると思われる柄の方をこちらでご紹介させていただきます。
もう一枚の裸の女性像の方は、最後の方にアドレスを掲載しておきます♪
(やはり、芸術作品とは言え裸の女体図の写真をブログにたくさん載せるには抵抗があり。笑)
という事で、4人の裸の幼児たちです。
小天使がモデルになっていると思ったのですが、パッと見たとたん普通に天使だなと思っておりました。
でもいろいろ調べると、奥が深くて、はっきり分からないままです。
乱痴気騒ぎの幼児たち、と言うとタイトルがなんだかお下品で嫌なんですが、遊んでいる幼児たちと思っていただけたら良いかなと思います。
紀元1世紀ごろには天使には翼がなかったのだそうです。
天使に翼が付けられるようになったも、神様に近づくために天空を飛べるように。
そして中世の頃までは、天使は子供の姿ではなかったようです。
分かりやすいのはモンサンミッシェルの大天使ミカエル。(ウィキより)
確かに子供の姿ではなく、勇敢な青年の姿です。
これが幼児の姿になったのは、ルネサンス時代の事なんだそうです。
そして、天使ではなく幼児が遊んでいる姿の絵画やレリーフが流行ったのが18世紀-19世紀の頃。
葡萄をバカ食いしている幼児や、お酒を飲んで乱痴気騒ぎをしている姿など、やんちゃな姿をよく目にします。
おりこうさんの幼児の姿はこの手の絵画やレリーフでは見たことがありません。。。今のところ。笑
お皿の詳細になりますが、左側に3か所カケている部分が見られます。
カケの部分のアップ
フチにミクロ級のキズ。
リムは葡萄の実の付いたツタの模様です。
フチの擦れている様子です。
中央の柄アップ。
古いクレイユのもので、釉薬の上からプリントがされているんです。
クレイユで陶器の製作がされパリの印刷会社がプリントを請け負っていたようです。
1810-1820の間のものに見られるのですが、はじめは釉薬の上からプリントしていた為に、強く擦ったりするとプリントが剥がれていました。
これはすぐに改善されその後透明な釉薬が上からかけられるようになっています。
お皿にプリントするという事はこれでも当時は画期的な事で、プリント技術のおかげで1日に200-250枚のお皿にプリントがなされたという事ですから、手描きに比べたくさんのお皿が生産されていたのですね。
工業生産の始まりと言えるのではないかと思います。
木につながれた、ハト?でしょうか。
子供は無邪気ですね。笑
ちょっとお顔の部分が擦れて薄くなっています。
幼児たちの表情がかわいい。
花をつかんで遊んでいます。
やっぱりやんちゃですね。
フラワーベースの花もきれいに。
キズや擦れが見られます。
表面の様子。
キズや擦れなど。
裏側。
裏のキズ。
小さなシミやキズ、製造時の生地か釉薬の突起など。
サイドから。
それでも結構プリントはきれいに残っている方なのではないでしょうか。
無邪気でやんちゃな幼児たちがかわいいプレートです♪
19初期の版画家のリトグラフをプリントしているのではないかと思いますが、基になっている絵は宗教画が中心だったルネサンス以降の世俗芸術の絵画から来ているのではないでしょうか。
お詳しい方教えていただけたら嬉しいです♪
そして女性バージョンもございます。
☆☆☆
MERCI BEAUCOUP !
オーナー☆イデコ