2021年8月23日月曜日

19世紀終わり フランス ファイアンス サンクレモン窯 デザートカップ3点

 ちいさくて可愛いデザートカップのご紹介です💓

フランス語でPot a Cremeと名のついた蓋付きのデザートカップは、アイスクリームや生クリーム、カスタードクリームを使ったデザートを入れるための器でした。

当時はデザートも貴重だったでしょうから小さな可愛い器なんですね。

なにせ冷やすだけだって、フランスアルプス地方やスイスから氷を運んで来なければならなかったのですから!



可愛いでしょう💓


ひとつはライン柄だけのものと、ほかの2つにはリボンとモノグラム、冠が描かれています。

どんなご貴族様がお使いだったのでしょうか?



このコロンとしたフォルムがまた可愛いんです💓



リボン柄のないものは飽きがなく、いろんな場面で使えそうです。

あ、といっても1900年頃のアンティークになりますので、大切に扱っていただけたらと思います🙏



2つには可愛いリボンとモノグラム、冠の柄が付いています。

状態などはUP後のオンラインショップでご覧いただければと思います🙏



赤土の上にぽってり白釉、そしてブルーの彩色が当時のサンクレモン窯らしいお品です。
この時期のデザインはエミールガレによるもの、またはエコール・ド・ナンシーによるものではないかと思います。
(ガレの刻印は入っていません。)




お手にとって御覧いただきたいお品です♪



以上のお品ものはグルニエイデコのオンラインショップでの販売となります。


オーナー☆イデコ

ギャルリーイデコの商品


2021年8月22日日曜日

18・19・20世紀 白釉 3っつのお花の絵付け陶器たち♪♪♪ ソー窯 他

今回は年代に差のある絵付け陶器たちのご紹介です。

それも美しい陶器たちで、組み合わせてもどれも負けず劣らずな感じがします。 



19世紀以降から、18世紀陶器のレプリカを作る窯も存在しましたが、国営になるほどの腕を持っており、怪しいコピーとはとてもじゃないですけど、比べ物になりません。

アジア産のコピーを想像してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、フランスの窯はレプリカであってもエミールテシエを始めとし価値のあるもの、またサインの入ったものが多いと思います。

それはきちんとした陶芸家の手によって制作されたものだからでしょう。

コピーという言葉ではなく、18世紀の美しい陶器たちへのオマージュとして生産されたもの、と考えていただけると納得がいくかもしれません。

20世紀の陶芸家に素晴らしい作品があるのもいつかご紹介できたらって、思っていますが、専門ではないのでまだ時間がかかりそうです💦


フランス東部のお花の絵付けのピシェです。
本当はこの水差しにはエギュエールという名前がありますが、ちょっと浸透しにくいかと思って、うちではピシェのままになっています。


美しいフォルム、赤土に白いぽってり釉薬が堪りません。


絵付けも素晴らしく、フランス国営窯であったであろう事が伺えます。

はっきりした窯も年代も不明ですが、20世紀のフランス東部のもの、ニデルヴィレーとかサンクレモンとかのある場所になるようです。(裏にコレクターさんによるものか、Nidervillerのシールが貼ってありました。下にサインがあるかもしれないとシールは剥がしてみましたが、サインはありませんでした。)
個人的には19世紀終わり〜20世紀初期のものではないかと思いますが、第二次世界大戦後は、こうした手の混んだ陶器作りはされていませんので、新しくても戦前のものになるでしょう。
製造方法を見ているとそう思います。




古いものとしては美品と言っていいほどに状態がよろしいです。

美しものとして気に入っていただける方へ✨



こちらのクーペルもお花の絵付けが美しいお品です。

小さめの少し深さのあるお皿、クーペルって呼んでいます。



小さなお花たちは、オリエンタルな感じがするの分かりますでしょうか。

18世紀の趣はありますが、窯も年代も不明です。新しいとしても19世紀のものだとは思います。

お直し跡あり。


左の縁にお直し跡が見えております。



裏にはサインはありません。



ぽってり白釉が素敵なクーペルです。



そして、最後はパニエ風陶器、コルベイユです。

18世紀終わり頃のソー窯のものになるでしょう。


お直し跡が縁に見られますが、コレクションとして大切にされてきた事が分かります。

18世紀終わり頃だというソー窯の絵付けは可愛い雰囲気です。


サイドがまた可愛いんですよ❣


裏。


人工顔料がない時代に、これだけきれいなお色が出せるなんて驚きですよね。
当時のヨーロッパ陶器はアジア陶器に比べて引けを取っていたのでしょうけれど、これはこれで人間的な部分がいろいろ垣間見られて私はヨーロッパ得にフランスの人間的なファイアンスが大好きです。



お直し跡、ライン、など見られますので、お値段できるだけお安くはしてあります🙏




ひとつあるだけでも優雅な気分に浸れます💓

以上のお品ものはまもなくグルニエイデコのオンラインショップで販売されます。

どうぞお楽しみに♪


オーナー☆イデコ




2021年8月21日土曜日

APT 白いパニエレリーフといちごレリーフのプレート アプト窯

アプト窯最期の大変貴重なものです。

シミや風化は見られますが、大切にしてくださる方へ。


私もはじめはどこの窯?と思っていたわけですが、最近とあるフランスのオークションサイトでも「ポントシュー?」とかタイトル付けるフランス人まででてきて、まったく酷いものだわ〜と思っています。

白くてレリーフならなんでもポントシューかい❗ありえないでしょう😂

確かに窯不明というよりは”ポントシュー・ハテナマーク”の方が見る方も増えるでしょうしね。

お気持ちは分かりますが、そういうの発見した際にはイデコはとってもモヤモヤッとします。爆

それだけ美しい、とも言えるでしょう。

ここでは簡単に3タイプのお皿をご紹介します。


シンプルなパニエレリーフ皿。
シンプルと言っても、かわいいレリーフですよね。

当時南仏で手に入れるのが難しかったカオリン(白い粘土質の陶器)、結局どうやって手に入れたのか。
それかでがテラコッタ素地だったのに対し、かなり冒険だったことでしょう。



デザインも、北の方では見たことない全面レリーフ。
バルボティーヌですね。






それから、全面パニエレリーフの中央にかわいいお花がぽつんと♪
いちごのお花かな?



お色付けも、プリントではなく手で彩色が施された古い技法です。





可愛い💓



そして、いちごのお花がびっしりレリーフになっているお皿。



よくデザインしましたね。



南仏陶器の雰囲気とはまた違う良さがあります。



憧れであったであろう、クレイユエモントローのお皿たちと一緒に並べてあげました。

なかなか会いますね💓



アプト窯19世紀終わり〜20世紀初め頃の南仏アプト窯が衰退していった時期のものです。

はい、アプトといえば黄釉の素敵なお皿ご存じの方も多いと思います。

南仏でも19世紀終わりになって、鉄道が発達するとともに、パリや北の方の当時流行りだった白いファイアンス陶器に人気が出ます。

南仏でも購入できるようになって、今までずっと見てきたアプトやムスティエなどが廃れてしまった訳です。

前にもお話したことがあります。

その最後の窯主がパリのような白い食器作りをしたいが、アプトの窯には技術も資材もない、とアプト市に懇願書まで書いた、なんとも悲しいお話からできたお皿たちなんです。

恥を偲んでの懇願書、そしてやっとできた白いレリーフの食器。

いちごのレリーフはやはり、クレイユエモントローに到達したかったか、それ以上になりたかったのでしょう。

ただ、どうしても工業商品というよりは、南仏陶器の不器用さが残る人間らしいお皿たちです。

それが、今となってはそれが逆に大変な魅力になっております。

裏の刻印には、アプト市のエンブレムとAPTの文字が入っています。


アプト窯のご子孫の方たち、また陶芸家の方たちが、伝統的なアプト窯の陶器を再現しようと、20世紀中頃から現在でも何人かの職人さんが頑張っています。

こちらの陶器たちもとても素敵です。

ただ古いものと混同されませんように🙏


以上のお品ものたちはまもなくグルニエイデコのオンラインショップで販売いたします💓


Galerieideco

オーナー☆イデコ